マンション投資の利回りの目安や計算方法について

こんにちは。
資産形成アドバイザー伊藤幸一です。
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本日は『マンション投資の利回りの目安や計算方法について』というテーマで、お金に稼いでもらえる方法をご紹介させていただきます。

マンション投資の利回りと借入金の金利について

マンション投資の基本中の基本ですがマンション投資とは家賃収入を毎月貰うこと、そしてその家賃が高ければ高いほど利回りは高くなります。そしてマンションを購入する際に金融機関より借り入れる金利も重要な要素となります。ここで気をつけたいのが35年ローンの毎月の返済額と毎月の家賃を比較して毎月の家賃の方が高いからいいということではありません。悪質な不動産業者は利回りと借入れ金利との差を話すのではなく返済額と家賃との比較で家賃の方が高いから購入しましょうと勧めたりします。重要なのは利回りと借入れするローンの金利差です。例えばですが家賃収入の利回りが3%なのにローンの金利が4%だったりすると収益どころかむしろマイナスの運用となってしまいます。無論返済期間が終了すれば家賃収入のみが入ってくるというのは嘘ではありませんが私の投資感覚ではそのやり方では成功しないと思っています。

とはいえ何度も書いてますが地方の利回り10%よりも都心の5%を選択すべきだと思っていますので単純に利回りさえよければ良いというわけでもありません。なぜなら賃貸借契約はたいてい2年ですので2年経過後に今、住んで家賃を払ってもらっている人が出て行く可能性があります。そうなった際に地方ですとなかなか次の借り手がつかなかったりします。逆に都心で駅から近い物件であればたとえ住んでる人が引越ししたとしても比較的早めに新しい借主がみつかりやすくなります。

ですのであくまでこれから書く利回りにつきましては都心の物件を購入する事が前提となります。私の感覚ではありますがマンション投資の利回りが5%以上、借入れローンの金利が2%程度。要は運用利回りとローン金利の差が3%あればマンション投資をやる意味があると思います。ここでもうひとつお伝えしたいのが借り入れたお金に関しては自分のお金ではないのに収益が発生するという事です。少し話がそれますが株式の仕組みも似たようなものである企業が自社の株式を発行し、一般投資家に購入してもらう事でその会社の運転資金や設備投資資金となりそのお金が利益を産むことで配当という形で投資家に還元します。会社を設立していない普通のサラリーマンがこの株式と似たようなことができるのが不動産投資です。購入する不動産物件を担保にして金融機関からお金を借りて、家賃をもらうことによって利益が発生するという事です。昔、金持ち父さん 貧乏父さん というベストセラーが有名になりましたがマンション投資に関して言えばまさに金持ち父さんへの第一歩といっても良いと思います。借金には悪い借金と良い借金があるという考え方です。具体的には高級ブランドの服をローンで購入するのは基本的には悪い借金ということになります。ただし例外もあります。その高級ブランドの服を着る事により仕事としてお金を生み出すのであれば良い借金にもなりえます。良い借金とはまさにマンション投資のように借りたお金の金利以上にもらえるお金の利回りが高いということです。

マンション投資における利回りの計算方法

マンション投資で重要なのが自分で利回り計算が出来るようになる事です。マンション投資に限らずどの投資に関しても利回り計算をする、あるいは予想する事が大事です。では具体的にマンション投資による利回りの計算のやり方をお伝えします。

リアルな方が良いと思いますので実際に私が所有している物件を元に計算してみたいと思います。

購入時期  平成17年6月

物件所在地 田町

購入価格 1280万円(借入金 990万円 借入れ金利3.5%)

毎月の家賃    12万円
毎月の管理費   9,800円
毎月の修繕積立金 9,200円

まずは不動産のチラシとかに良く出てくる表面利回りについて説明します。
考え方としてはいくらお金を支払って毎年いくらお金が産み出されるのかを率にしたものです。年利で考えますのでまずは収益となる毎月の家賃12万円を12か月分もらえますので12万円×12ヶ月=144万円

この144万円が1年間での収益となります。それに対して支払ったお金は1280万円ですので144万円÷1280万円=11.2%
つまりは1年間で11.2%の運用が出来た事になります。これが表面利回りです。でも気をつけなければいけないのがあくまでも表面ということです。チラシでこの表面利回りという数字に踊らされて購入を決定してしまうのはとても危険です。なぜならば毎月支払わなければならない経費があるからです。具体的には毎月の管理費や修繕積立金です。

マンション投資をする際にひとつの目安として欲しいのがこれから紹介する実質利回りです。いくら表面利回りが高くても管理費や修繕積立金が高いと実際の利回りはがくんと下がります。実質利回りの計算方法は下記の通りです。

毎月の家賃 12万円-管理費 9,800円-修繕積立金 9,200円=101,000円

つまりは毎月もらえる実質上の家賃は101,000円となります。年間の家賃は101,000円×12ヶ月ですので1,212,000円となります。
その1,212,000円を購入価格の1280万円で割りますので1,212,000円÷1280万円=9.4%

上記の通り9.4%が実質利回りとなります。どうでしょうか?表面利回りの11.2%と比べると1.8%も下がってしまいましたね。不動産会社のチラシの表面利回りだけを見て購入する事がどれほど危険なのかがわかってもらえたのではないでしょうか?
もっと厳密な計算をするのであれば

・固定資産税(建物部分 土地部分)
・火災保険
・ハウスクリーニング(退去時)
・エアコン等の設備の補修費用

上記の項目も計算すればより厳密な利回りがでます。大事なのはこういうことも理解した上でマンション投資をするということです。
単にマンション投資といえども様々なリスクもありますし経営判断も必要となりますのでマンション投資をする方はあくまでも経営者としての心構えはもっておいて下さい。経営判断と書きましたが具体的にはエアコンが故障した際に単に修理で済ますのか?あるいはいっそのこと買い換えてしまうのか?保険に関しても火災保険だけでいいのか?地震保険も加入するのか?家賃設定をどうするのか?

つまりはオーナーが決定すべき事は多いし、そのほとんどがオーナーの判断にゆだねられるという事です。
ここまで書いてしまうと利回り以前にマンション投資自体をためらってしまう方もいらっしゃると思いますが慣れてしまえば大丈夫です。ただ高い買い物ですので気軽に購入するのは危険だという事はご理解頂きたいと思います。車の免許を取る前は車の運転を誤れば大事故にもなるし標識やルールなど覚える事もたくさんあるので尻込みする方もいたと思いますがマンション投資も同じで様々なルール等を勉強すれば比較的安全な投資になり得ます。

さて、本日は『マンション投資の利回りの目安や計算方法について』というテーマで書かせていただきました。

いかがだったでしょうか。

次回も皆様の不安の解消につながるような内容を紹介させていただきますね。